Before (改善前)

 電子部品用の外観検査機には、電子部品を1方向に整列させるために超硬製のガイドが備わっています。
ガイドの材質には超硬を使用していますが、1分間に1万個以上の電子部品を擦りながら整列させるため、ガイドの損耗が激しく、頻繁にメンテナンスを行うことが求められます。しかし、ガイドのメンテナンスを怠り、部品の整列させた際の形状が崩れてしまった際には、部品供給がスムーズに行われないため、生産ラインの停止、もしくは不良品の発生につながります。

V

After (改善後)

外観検査機のガイドの材質として、超硬に耐摩耗性の高いDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)を被膜することによって、ガイドの形状変更によるトラブルを防止することができます。

DLCは炭素を主成分とし、非汚染性・平滑性に優れた硬質被膜です。超硬ガイドに対してDLCを被覆するにより、面粗度を損なうことなく高硬度で平滑な特性を付与できます。

この特性により、超硬ガイドが摩耗するまでの期間が長くなり、メンテナンスコストが削減されるうえ、ガイドの形状変更によるトラブルが発生することなく生産ラインを稼働させることができます。

POINT(要約)

同じ素材に対して野村鍍金のDLCと一般的なDLCを施した場合、野村鍍金のDLCは、粗さに於いてRaで1桁低い面粗度を実現することができます。

そのため、被膜製品の硬度向上だけでなく、耐摩耗性の向上に於いても有効であると言えます。