Before (改善前)

ロールの軸はロール内部に水や油などの熱媒を通すために円筒になっています。ロールの軸を作る際に、従来は丸棒からくりぬいて円筒形状を作っていました。
しかし、3000mmを超えるような軸が長いものをボーリング等で加工するのは非常に難易度が高くなります。また、くり抜く部分が多くなるため、材料の無駄も多くなってしまいます。それにより歩留りが悪くなり、製作コストを押し上げてしまいます。

V

After (改善後)

一本の丸棒から削り出して円筒形状の軸を作るのではなく、三つの部品から軸を製作することで、不要なコストアップを避けることができます。

丸棒から削り出して円筒の部品を二つ作り、その二つの円筒部品とパイプ(STKM13Aなど)を溶接することで一本の円筒形状の軸を作り出します。溶接の手間を加味しても、歩留りも上がる上に加工の手間が大幅にカットされることで全体としてコストダウンになります。

POINT(要約)

ロールの軸を製作する際に従来は丸棒から削り出して作っていました。しかし、歩留りが悪いうえに工数がかかってしまっていました。そこで、軸の一部にパイプを用いることで削り出す部分を減らすことができます。

パイプと丸棒から削り出す部品を溶接する必要があるので溶接の手間はかかりますが、全体を見るとコストダウンにつながります。