Before (改善前)

 電気機器の生産に大量使用されるチップコンデンサの絶縁特性検査では、チップコンデンサの電極部分である「はんだ」が検査の過程で検査電極に付着・成長してしまいます。その結果、検査電極がショートして検査不良が発生します。
この不良を防ぐためには、検査電極の定期的なメンテナンスが必要となりますが、その頻度が高いほどチップコンデンサの生産性が悪くなります。

V

After (改善後)

DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)は、非汚染性・平滑性に優れた硬質被膜で、DLCに添加物をドーピングさせることで導電性を付与することができます。

DLC被膜は炭素が主成分で「はんだ」が付着しにくいので、導電性を付与したDLCはチップコンデンサの絶縁検査電極の「はんだ付着抑制」被膜として利用できます。

導電性のDLCを電極に被覆することにより、はんだ付着に起因する検査不良が減少し、メンテナンス頻度が抑えられます。

POINT(要約)

野村鍍金の導電性DLCは平滑性も高いため、半導体・電子部品の製造ラインにおける検査工程で多く使用されています。量産部品である半導体・電子部品の検査工程では、1分あたり数万個の部品が流れます。そのため、スムーズな電子部品の搬送が求められます。

平滑性が低い場合、スムーズな部品搬送ができないので、検査工程のラインには平滑性を向上させる表面処理を施すことで生産性を高めることができます。