Before (改善前)

 製品の形状設計時に製品の吊上げ対応を考慮しない構造にて図面がかかれてしまうと、その図面通りに機械加工を行い、その後の表面処理加工段階で搬送に多大な工数が発生する場合あります。特に、製鉄業界や製紙業界など金属プレートの横幅が10m以上の大型プレートの場合は、重量も大きくなり製品の吊上げ用の追加工を行う必要が出てきます。
表面処理加工、中でも槽に入れる必要があるめっき加工等が、製品仕様に入っている大型の金属プレートでは、設計段階で搬送方法を考慮していなければ、無駄な作業工数が発生してしまいます。

V

After (改善後)

大型の金属プレートの表面処理(めっき加工)を行う場合、設計段階から大型の金属プレート吊上げのための構造にしておくことで、製品のサイクルタイムを早めることにつながります。

上記のように大型の金属プレートにメネジ加工をすることで、固定の役割を果たす吊上げ治具を取り付けることが可能となります。この固定治具の設置は、設計図面の形状に盛り込むことが必要であり、機械加工工程で加工する必要があります。

このケースのように大型の金属プレートなどのサイズ大きく、重量の大きい構造体を高い品質で製作するコストダウン実現するために、固定治具を考えておくことが有効になります。

POINT(要約)

めっき処理では、めっき槽の中に製品を運ぶことがあり、その際には製品を吊上げる必要があります。サイズが大型で、重量の大きい製品の構造が吊上げできない場合、そこで生産現場の作業を進めることが難しくなります(新たなに追加工によって、吊上げ治具の取付箇所の製作加工が必要)。

これらの問題を解決する方法として、槽に入れる表面処理加工の場合には、設計段階から製品の吊上げ構造を考慮することがポイントになります。