Before (改善前)

 密閉性(シール性)を要求される反応容器や配管の繋ぎ部分では、Oリングを採用されているケースが一般的です。その際に使用されるOリングの材質は一般的にはゴム系が多く、用途によってはゴム系では密閉性を十分に発揮できない場合があります。
例で言えば、①ゴムの耐熱温度以上で使用する場合、②ゴム性能が発揮できない極低温で使用する場合、③シールする対象物質の腐食性でゴムが劣化する場合など、Oリングが本来の機能を果たすこと難しくなっています。

V

After (改善後)

ゴム素材のOリングでは温度環境が高いと、材料となるゴム自体の収縮や膨張が起こり、密閉性能を発揮できない場合があります。上記を防止するために、Oリング材質をメタル中空Oリングにし、尚且つ表面処理を施すことで、耐環境性能を格段に向上させることが可能となります。

表面にめっき加工をすることにより、メタル中空リングの使用可能温度領域は-270℃から800℃まで広がります。また、腐食性のガスや流体に対して耐食性を持たせることもできるので、腐食性の強いガスや流体を取り扱う際には、表面処理つきのメタル中空Oリングでシールすることを推奨しています。

POINT(要約)

銀めっきは柔らかく、変形しやすいので、銀めっきを施したメタル中空Oリングをシール材として使用すると過剰な締め付けトルクを必要としません。

そのため、締め付け作業を容易に行うことができ、作業の工数削減やメンテナンス性の向上につなげることができます。