Before (改善前)

ロールの精度を定めるスペックの中に「バランス」がある。言葉のニュアンスからも分かる通り、バランス精度が悪いと様々なトラブルの原因となります。
駆動を用いない搬送用のガイドロールなどでは、バランスが良いロールだと弱い力でも簡単に回転しますがバランスが悪い(どこかに重心が傾いている)とロールを回転させるのに余分な負荷をかける必要があり、フィルムなど柔らかい製品では傷を発生させてしまうケースがあります。
また高速回転させる必要があるロールであれば、バランスが悪いと回転ブレを生じ最悪の場合ロールがマシンから落下してしまう可能性もあります。

直動式のバランス測定機では駆動軸の慣性および振動の影響を受けるため、特に軽いロールでは慣性・振動の影響を受けない従動側でもアンバランス測定を実施する必要があります。
その為、1本のロールに対してアンバランス測定を2回実施しなくてはならなくなり、工数増加およびコスト高となってしまいます。

V

After (改善後)

ベルト式バランス測定機を導入することで、従来の直動式バランス測定機で発生していた、駆動軸重量による慣性・振動影響を回避した測定が可能となりました。これにより軽量化ロールのバランス測定工数は半減し、工程の清流化(低コスト化)を図ることが可能になりました。

またベルト式バランスマシンは、製品ごとに応じた駆動軸を用意する必要が無いため、バランス測定における治具製作数も低減することができさらに低コスト化に貢献することができるようになりました。

POINT(要約)

ベルト式バランスマシンの導入により、様々なロールの測定(特に軽量ロールに有効)を柔軟に実施できる生産体制を確立する事ができました。

特に軽量ロールにおいては測定工数を削減する事が可能となり、バランス測定コストの低減を行うことができます。