Before (改善前)
フィルムを成型するためにはキャスティングロールという温度を調節するロールが必要です。フィルムは均一に冷却されないと品質が低下してしまいます。その為、キャスティングロールの表面温度は均一であることが求められます。
ロール内部には「フィン」というコイル状の帯鋼板により流路を作り、そこに温度を調節する溶媒を流すことでロールの表面温度を均一に保つことができます。フィンは溶接で取り付けますが、フィン自体の厚みが厚いと巻き付けたり取り付けたりなどの手間がかかり、ロール製作コストが増大してしまいます。
V
After (改善後)
フィンの役割はロール表面の温度を調整する溶媒を流す為の流路を作ることです。その為、必要最低限の強度が担保さえできればフィンの厚みはそれほど重要な項目ではありません。その為、極力厚さの薄いフィンを起用することで、フィン取付の加工性が上がり工数の削減化が図れます。またフィンを薄くすることで、フィン自体の購入費用およびコイル状への加工費用の低減化にも繋がるため、ロール製作費のコストダウンと共に微小ながらロールの軽量化が図れます。
POINT(要約)
ロール表面の温度を均一化にする為には、ロール内部に温度調節用の溶媒を流す構造(フィン)が必要になります。フィンの厚みが厚いと、材料費およびロールの重量が増加し、取り付けるための加工にも時間を要します。その為、フィンを極力薄くすることで、材料費の低減、およびキャスティングロール自体の製作コストを低減することが可能となります。野村鍍金ではロールの設計から一貫製作まで可能です。キャスティングロールの製作を検討されているのであれば、是非一度お問合せください。